EndSerenading
最高のエモバンドMINERALの2ND、そしてラストアルバム。
「EndSerenading」日本語に訳すと「終わりのセレナードを聞かせること」・・・うぅっ(T_T)
リアルタイムでこのバンドを聴いていたら涙したかもしれない。それほどこのバンドが好きだし解散は残念だ・・・
このアルバムを短い言葉で表すとしたら「余韻」だと思う。曲が終わるとき、1つ1つの音の切れ目、そしてなによりこのバンドの素晴らしい時間の終わり・・・。
このアルバムはうちに秘めた悲しさを少しずつ出していく感じ、しかしその奥にも熱い物が感じられる。
1曲目は静かにギター2本のアルペジオが鳴り、そこにボーカルの声が重なるプロローグ。少しずつ歌声とギターの音が大きくなっていく。そして、「HOW MUCH I LOVE YOU〜」の後、ファンファンファンとギターの余韻だけが残る。
ほんの一瞬の静寂のあと、一気に全てが鳴り始める。そこから初めてベース、ドラムが力強く鳴り響く。この瞬間は最高だ。なんとも言えないが、しびれそうだ。
この曲からドラムとベースが入り、このアルバムの世界がどんどん広がっていく。
また少し静かになり、切ないメロディに優しい歌声でゆったりと進む。しかし、途中から一気に力強く歌い出す。そしてギターも歪みだしていく。
ベースもドラムもギターも感情を外に強く放出するかのように。
その曲は終わりにさしかかり、ギターはクリアな音に戻る。今度はベースが引っ張っていく。最後のギターの「チョンチョンチョロロン」というアルペジオが余韻を残して終わる。この余韻がたまらない。
3曲目は少し速くなり浮遊感が感じられる。この曲はドラムが激しく鳴り響き引っ張っていく。後半の2人で交互に歌うところ、エモーショナルに高音で歌うところはかなりいい。この曲も余韻を残していく
そのまま4曲目。このアルバムでも最高の山場だ。また静かになり、ギターがおもむろに、シンプルにアルペジオで鳴らされる。途中からベースが入り、ベース音が重く鳴り響く。この曲はベースがかなりいい味を出している。前奏が終わり歌が入る。楽器にも力が入る。
歌がいったん止むとギターがそれぞれにメロディを奏で始めていく、バラバラに弾いてるようで一体化したギターが凄い。それぞれの楽器が完璧なバランスを保っている。少しずつ音が大きくなり、速くなり・・・
そして一気に爆発する。ため込んだ物を強く吐き出すように。この瞬間はやばい・・・。クリストファーの熱い歌声、1STアルバムにあったMINERAL独特の「キュンキュン」した鳴きのギターも炸裂する。まるで歌っているようだ。このギターの音は最高。
この曲も最後は静かにギターだけになり余韻を残して終わる。
この1から4曲目の流れは特に好きだ。1つ1つの音全てがすごく良くて、決して聞き逃したくない。
7曲目も好き。最後、終わりに向かうところでの疾走感、「ファンファン」鳴るギター、ベース、かなりいい。この曲も余韻に浸れる。
このアルバムは最高のエモ、またバラードアルバムの1つだと思う。
MINERALというバンドの凄いところは、歌のないところ、インストの部分でも凄く心に響くこと。独特の歪んだギターの音。全ての音(歌、ギター2本、ベース、ドラム)の完璧なバランスと調和。ボーカルの声。さらに、勢いのある曲もゆったりした曲も全てがまさしくエモーショナルだ。
このバンドに出会えて本当に良かった。一生聞き続けるだろう。