天使の涙
この「天使の涙」という映画は下の「恋する惑星」と同じウォンカーウェイ監督の映画です。恋する惑星に入れるはずだった話がこの映画になったということで、2本組の映画といっていいです。「恋する惑星」のお店やビルが同じ名前で出てきます。金城武はこの作品でも出ています。
ネタバレになるからあまりストーリーは書かないでおきます。最初の15分くらいはわからないけど、だんだんストーリーも見えてきます。
恋する惑星をビデオ屋に返しに行って、そのままこれを借りてきました。この映画も映像が独特なものがあり、ミュージックビデオのようでもあります。人物の心の声もあります。そして印象は少し冷たいです。でもその中にも人間の暖かい感情が入っていて、それがこの映画の1つの魅力でもあります。
殺し屋とエージェント、しゃべれない青年(刑務所から脱走)、失恋した女の子、金髪の寂しい女の子という5人の主要人物が出てきて、それぞれの日常、恋愛などを描いています。
1人1人の人物が「恋する惑星」のように魅力的で少し変わっています。1人ずつ書こうと思います。
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殺し屋(男)レオンライ
彼はこの映画の主役といってもいいです。このレオンライめちゃくちゃ格好いいです。谷原章介と顔が少し似てますね。孤独な人でほとんどが謎に包まれてます。でも少し人を殺しすぎかな・・・冷酷でクールだけど金髪の女の子とマクドナルドで出会ってからのシーンは人間らしさがでて、笑うシーンもあって好きになります。少しずつ変わっていこうとしています。
金髪の女の子 カレンモク
このキャラは中盤くらいに出てきて、殺し屋に惚れていきます。マクドナルドで殺し屋の隣にいきなり座るシーンは好きです。殺し屋の「えっ?めっちゃ席空いてるじゃん・・・」て言いたいのが、顔を見ただけでわかります(笑)ある意味この恋する女の子が1番まともかもしれません。このキャラは好きです。
殺し屋のエージェント(女)ミシェルリー
殺し屋に仕事を頼んでお金を渡す人です。まさしくクールビューティー。殺し屋は仕事のパートナーだと割り切っているけど、このエージェントは殺し屋に恋をしてしまいます。この人もクールに見えるけど、失恋したときなどはとても人間味があり、悲しい感情をなんとか押さえようとしています。殺し屋とこのエージェントは一見感情無さそうに見えるけど実はそうじゃなくて皆と同じだということがわかります。
しゃべれない青年 金城武
この人はもう1人の主役ですね。金城が本当にハマリ役だと思います。「恋する惑星」のフェイウォンに反映させたキャラだけあって、行動がハチャメチャですw夜になると他人の店に勝手に入り込んで店を開き、強引に客を引っ張り込む。しゃべれなくなった理由や「恋する気持ちに賞味期限はあるか・・・」などと「恋する惑星」の金城と所々でリンクしています。彼も失恋したての女の子に恋をして、なんとか好きになってもらおうと努力します
。しゃべれないけど、心の声でしゃべってます。結構おしゃべりw
失恋した女の子 チャーリーヤン
この中では1番チョイ役かなー。最後に金城が後ろにいるシーンは少し可哀想だけど好きです。スチュワーデスになっているのも意味ありげです。
{殺し屋とエージェント、金髪女}と{金城とお父さん、失恋女}の2つのエピソードに分かれていて、交互に同時進行していきます。どちらのエピソードも好きなシーンがいくつかあります。
斉藤さんの店で金城が歌うシーン。ビデオレターっていいなと思った。
金城がお父さんの姿をビデオカメラで録画して、最後に見るシーンはグッときます。何度も巻き戻したり、あと「まだ子供でいたかった・・・」というセリフ。
殺し屋がエージェントと会っているときに、金髪女がイライラして先に帰ってしまう。外はどしゃ降りの雨。「濡れてもいいや」と寂しく歩いていたら、後ろから殺し屋が追いかけてきてスーツの上着を女の子の頭からかけて一緒に帰る。「いつも雨がふればいいのにな・・・」というセリフもいいです。このシーンでは殺し屋がすごくやさしくて、女の子も幸せそうでかなり好きです。その後は・・・
最後。この映画もエンディングテーマを含めてやはり終わり方がいいです。これで終わりか・・・と少し寂しくなります。金城のバイクの後ろに座ったエージェントが言うセリフ
「この温かさは〜」これを見ると無性にバイクで2人乗りしたくなります。
人は1人では生きていけないなーとも思います。
この映画も「恋する惑星」と同じくらい何故か好きで、デジタルリマスターDVDが6月にでるみたいで、これと「恋する惑星」は欲しいですね。